スポーツチャンバラ 田邊哲人会長のインタビュー
会長インタビュー No.99
「国際試合における打突審判について」

田邊哲人会長
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国際試合における打突審判についてお伺いいたします。

  国際試合においては、世界各国から多くの選手が出場します。当然審判も世界各国の審判員が担当することになります。
  基本動作競技では選手からの異議は認めませんのでトラブルはありません。その代わり審判は各国から1名の審判が選抜され、通常10名ほどの審判で実施します。これは公平感を担保するためそのような構成で行っています。打突ですが、平素の試合では選手からの挙手も認めていますので合議として再判定ということになります。しかし挙手を止めどなく認めていると試合は正常に進展しません。異議のまた異議を重ねるのは切りがないので認めていません。過去に「手上げチャンピオン」という陰口も出ました。相手が聞き分けのできない自己主張のみ強調する選手だと、対戦相手は緊張が切れてしまい、観客も全て呆れて正々堂々とした試合ではなくなり、その選手のみならず大会そのものの権威が失われます。中には暴力的な言動や面を床に投げつけたり、声を荒げる態度を散見するに至り、このような選手は多くの人たちの気持ちを全く理解できない人たちでしょうね。このスポーツは負けても勝っても相手に尊敬されるフェアプレイをモットーとしていますので、そのような心根を矯正する所ではありません。平素自分自身の心を制する習慣を身につけ、人を傷つけることのないよう、心がけて楽しい集まりの場にして下さい。
  審判は原則多数決を持って決めますので、平素は審判3名検査役1名による合議制ですが、グラチャン戦又は国際戦は3名の審判の他、更に3名の検査役を配置し計6名で裁定しています。これも1ヵ国の人たちだけでは不公平です。また写真判定ということもありますが、1つの大会で1000くらいの試合があります。あらゆる角度から確認するカメラを用意することは不可能です。とにもかくにも審判やカメラ、ビデオなどに頼らず、いつも正々堂々と相手の選手を讃える心があれば多くの人の心を打つ選手に成長すると思います。それらの中で目に余る暴力的振る舞いがあれば大会実行者としては即時退場、また期限付きの出場停止というペナルティをつけなければなりません。そのような破廉恥な振る舞いが出ぬようたゆまぬ正々堂々の武士道精神を培うよう努力精進していただきたい。
以上。

第44回世界選手権大会 開会式
第44回世界選手権大会 開会式
第44回世界選手権大会 個人打突グラチャン戦
第44回世界選手権大会 個人打突グラチャン戦
第44回世界選手権大会 個人打突グラチャン戦
第44回世界選手権大会 個人打突グラチャン戦
第44回世界選手権大会 個人打突グラチャン戦
第44回世界選手権大会 個人打突グラチャン戦
第44回世界選手権大会 個人打突GC原科選手 田邊会長 個人基本動作GC宮津選手
第44回世界選手権大会 個人打突GC原科選手 田邊会長 個人基本動作GC宮津選手


次回の「インタビュー」もお楽しみに!!
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