以前は「いつでも」「誰でも」「どこでも」というレクリエーション的感覚で大会を実施し、愛好者以外の、スポチャンを良く知らない人の参加も認めていた時期もありました。ある世界大会では飛び入りの人が勝ち進み、二刀で入賞したこともありました。
しかし、様々な弊害も出てきました。
ある大会で、アメリカの選手が急きょ、槍の部に出場してきました。突然、やってみたくなったのでしょうね。彼は槍を持っていませんでしたので、その場で誰かから槍を借りたようです。しかしやはり初心者ですので、試合開始直後、わずか数分の内に足払いの技でその槍を折ってしまったのです。そして又その場にいた人から別の槍を無理矢理借り、また折る。三本目の槍を借り、結局彼は負けたのですが、使術が未熟なことは明らかで、しかも大変危険な使術でした。無我夢中になってしまったのですね。
そもそも、自分の得物を持っていない選手などいるわけがありません。そう考えれば、正式な試合に面や得物を持ってこない方がおかしい。もし仮に、人のもので勝ったとしても、これもまた妙な具合ですね。更には、大方が借り物はぞんざいに扱っているように見えます。人のものですからね。誰でもが大切にしているものを人に貸すのは嫌がりますよ。
あまねく広く多くの人に参加して貰うのは大変良いことですが、用具の貸し借りにおいては、安全性・壊したときの弁済など予め取り決めがないと、後で問題が生じます。
また現在では、段級がないと大会には出場できません。段級があると言うことは、最低限のルールを理解して使術を具備しているという客観的な証明となりますね。
第38回世界大会 開会式演武
「予選を通過しないと出場できない」、或いは「人の推薦がないと出場できない」と言うことはありません。自分で出場したいと思えば、自己推薦で良いのです。例えば自由にエントリーできる市民マラソンと同じですね。誰でも自由に出られるのが一番良いでしょう。但し、体育館のキャパシティー以上の参加希望者がいれば、先着順となる場合もあります。
車椅子でも障がい者でも、受け入れ態勢があるならば、どうぞ出場してください。幼児から世界大会に出ています。但し、会場によっては車椅子が無理の場合もありますから、事前に確認して下さい。
以前の大会で、幼児が基本動作の部に出場し、「面を打て」「小手を打て」・・・そこまでは良かったのですが、その後、突然逃げ出した事がありました。それはそれで、出場させた者が悪いとか、そんなことは咎めません。逃げ帰っても良いじゃないですか。審判は「敵前逃亡のため、負け!」と宣告し、決着がつきます。スポチャンとは、そういうスポーツなのです。
使術を良く理解し、相手の安全・自分の安全を尊重する「安全」「公平」「自由」のスポチャンスピリッツを共有できれば、誰でもが楽しめる笑顔のスポーツ、それがスポチャンです。
今年の11月、東京の駒沢オリンピック公園総合運動場体育館の世界大会の他、以下の大会がありますので、奮ってご参加下さい。お待ちしています。
大会スケジュール
2013.3.24 |
(日) |
第38回全国少年少女選手権大会(静岡市清水区由比体育館) |
2013.5.19 |
(日) |
第5回田邊杯選手権大会兼世界選手権日本代表選考会(静岡市由比体育館) |
2013.8.11 |
(日) |
第39回全日本選手権大会兼世界選手権日本代表選考会(駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場(東京都)) |
2013.8.25 |
(日) |
第7回アジア・オセアニア選手権大会 in インド |
2013.9.22 |
(日) |
第68回国民体育大会 スポーツ祭東京2013 (東大和市民体育館) デモスポ行事 スポチャン大会 |
2013.10.27 |
(日) |
第67回全国レクリエーション大会 (福岡市立中央体育館) 種目別全国交流大会 |
2013.11.4 |
(月祝) |
第39回世界選手権大会(駒沢オリンピック公園総合運動場 体育館(東京都)) |
第38回世界大会 入賞
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