スポーツチャンバラ 田邊哲人会長のインタビュー
インタビュー記事No.16
「 第2回アジア・オセアニア選手権大会 in シンガポール 」

田邊哲人会長
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8月12日(日)にシンガポールに於いて、第2回アジア・オセアニア大会 in シンガポールが開催されました。
第2回のアジア大会は如何でしたか?


  今回の開催国であるシンガポールはアジアでは地の利が良く、アジア各国から2〜4時間なので多くの選手が出場し易かったようですね。アジアの10ヶ国、ネパール、中国、インドネシア、マレーシア、インド、ニューカレドニア、韓国、他などからの出場があり、日本からも35名の選手役員団が出場し大盛会でした。アジアの中心という観点からすると日本は東アジアとなります。これからのアジアの中心はシンガポールかも知れないと感じられました。近隣に沢山の国があり羨ましいですね。

 アジア各国の選手の基本動作は大変に上達していて、特にマレーシアやシンガポールの子供達は目を見張るほどでした。基本動作のチャンピオンは日本の川田多美子選手(香川県)でしたが、韓国の迫力、ニューカレドニアの気迫共に素晴らしく、実力は接近しています。
  基本動作は武道の修業のバロメーターを見るには極めて相応しく、修業に対する心構え、習熟度、更には指導者の姿勢に到るまで一目瞭然です。




各海外大会でも年々、強豪が出場してくる様になりました。


  スポチャンと言えば如何にもニュースポーツの様に感じられますが、実はスポチャンはあらゆるスポーツの集約であり、世界大会や海外大会に出場する各国の選手の中には、剣道歴30年、フェンシング歴20年、また空手やテコンドーのプロ、れっきとした武道家が多数いるのです。彼らは武道が好きで、究極スポチャンにのめり込んできた求道者です。彼らは武道家の中の武道家であり、本国では幾つもの道場を持っている人もいます。   日本からもそうそうたるメンバーが出場しましたが、世界のそういう人達と手を合わせる事がいかに自分の為になっているか、その時は負けた悔しさで一杯でも、やがてその内に理解出来ようになるでしょう。他の国の人々も、同じように勝つために出場して来るのですから思いは同じなのです。負けた悔しさを越え、手合わせした相手の人間性や同じ思いを理解し合えるようになる事が重要なのです。自分が一戦一戦を覚えているように、相手も自分のことを覚えているものですよ。




越えた高レベルの戦いだったのですね。 打突競技は如何でしたか?


  打突競技でのアジアチャンピオンは神奈川県の田村勇樹選手(中学生)でした。彼は強くなりましたね。見事にアジアチャンピオンに輝きました。彼は練習より本番で強い。集中力があるのでしょう。

  私の指導方法は無理に鍛錬しないことです。自然と骨や筋肉が強くなるのと同様、スポチャンを楽しむ中から自然と伸びてくる、あまり口で指導することはありません。オーバーティーチング、口で教えすぎると返って伸びません。選手も口うるさく注意されたのでは嫌になる事でしょう。口で指導するより欠点に打ち込んであげる、そういう指導をすると自然と自ら伸びてくるものです。選手はそのように自分で伸びなければ意味がありません。基本動作の指導でさえワンポイントアドバイスで十分です。

  また、一旦指導者となった者も"教える者"ではなく、身を粉にして選手と共にずっと"戦う者"として戦えばいい。教える側になると師匠としての気取りが出て試合ではなかなか勝てなくなります。いつまでも"戦う者"として選手と一緒になり、自分稽古を怠らないことですね。



有り難うございました!
スポチャンが国内のみならず世界に普及するにつれて、新たな強豪が出場してきます。
そしていよいよ11月には世界大会。世界からどのような選手が来日するか、ますます楽しみですね!
次回のインタビューもお楽しみに!

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