既にご存知の通り、由比町が静岡市と合併し、静岡市清水区由比となり、記念すべき第4回大会となりました。 時は非常に厳しく、催行も危ぶまれました。と言うのは、新インフルエンザが兵庫、大阪等、近畿地区を襲い、学級閉鎖に追い込まれ、更に、京都、滋賀県も足止めされました。本来、全国8ブロックの参加が前提の全国少年少女大会ですが、今回はそのような状況で、7ブロックでの戦いとなりました。 大会前日まで受け入れ地である静岡市は、慎重に、更に慎重を期し、手洗いのアルコールやマスク等も用意し、大会開催に対して出来うる限り適切に対応したつもりです。大会前日の前夜祭では、近畿地区を除いた北海道地区、東北地区、関東地区、中部地区、中国地区、四国地区、九州地区の7ブロック、オールメンバーの輝いている顔を見て私は安堵しました。
基本動作で目に付いた選手は、岩手県の佐藤桃香選手(基本動作5,6級の部優勝)。この選手は基本がしっかりしていました。また、香川県の高杉実奈美選手(基本動作9,10級の部優勝)にも感心しました。二人とも基本がしっかり身に付き、大変良い基本動作でしたね。 打突競技では、グランドチャンピオンになった香川県の藤岡秋介選手は安定した強さ、また基本動作のグランドチャンピオン、野村五月選手も予想通りでした。 全体的には、一部を除いてはまだまだ勉強が足りないと感じます。指導者はもっときちっと基本動作くらいは正しく指導して頂きたい。「気と体と剣」の一致という基本から教えていただきたいですね。
5月上旬、私たちは新インフルエンザ流行の真っ直中、オランダからポーランドの講習会に行ってきました。現地では誰一人マスクもしていませんし、「うがい」と言っても何のことか、ほとんど知りませんでした。日本の常識が世界の常識では無いことを実感しました。以前、主治医からは「水を何度も飲むことが良い事です。うがいと同じ効果があります。」と聞いていたので、いつも通りペットボトルの水を飲んでいました。 この様な状況下でヨーロッパ講習会は、エジプト、フランス、イタリア、ロシア、エストニア、チェコ、ドイツ等の参加により、予定通りの開催となりました。 講習会の初日は、様斬り(ためしぎり)の演武があり、参加者全員が袴と道着、真剣を持ち、その姿は気迫が満ち、頼もしく、そしてその姿勢は尊敬できました。
2日目の短槍の講習では、参加者全員(約100名近く)を並べて私と一本勝負をし、2周半回りました。同行の細川君は、私のあまりに長い指導に、いつ交代するのか心配していました。また細川君との小太刀護身道形と基本動作の演武を行い、参加者全員の審査も行いました。 このヨーロッパの講習会を指導して思うのは、つくづく精神力、体力、人間力が日本人とは違うと感じました。厳しければ厳しいほど真剣に修行し、ついてくる。それをしみじみ感じます。そして厳しければ厳しいほど本物が残る。その本物の集団が、しっかりした団体となって行くのでしょう。 このような海外選手と同等に競い戦いあえるよう日本選手も指導者も、真摯に練習に励まなければなりませんね。