今年の会場は東京のど真ん中にあるために原宿や六本木も近く、選手の皆様も海外からの皆様も観光に良かったのではないでしょうか?また施設の中には宿泊場やレストラン等が完備されていて、全てが整っていました。歓送迎会会場や大会会場も宿泊場からも2,3分と便利なため、我々もこのような場所でおもてなしができて非常に良かったと思います。ただ難を言えば、横浜文化体育館と比較すると2階席がないので若干狭く感じ、圧迫感がありました。横浜文化体育館のように2階席があると天井が開けていて冷房の効きも良く、観戦も楽かもしれませんね。 今回は、入口付近の会議室を救護室として使用できましたので、熱中症対策として万全でした。更に地下1階には男子更衣室と女子更衣室という名目で小体育館を借りていました。練習等にも使用できますので、来年も早めに来た人は練習場としてお使い下さい。 今回は余りに多数の熱戦が繰り広げられたため、冷房があまり効きませんでした。体調を崩した方には、救護班として会員の看護婦が4,5人いて、この人達が介護にあたり、事故なく無事に大会を終えました。ありがとうございました。 来年の第37回大会は日本の一番季候の良い秋になりました。(2011年10月30日)皆さんや外国の選手をお迎えするのには絶好の季節だと思います。会場も今回同様、国立オリンピック記念青少年総合センターなので勝手も判り使い易いと思います。宿泊なども便利ですね。宿泊の予約は早いもの順となりますので、早めに担当の細川、若しくは本部事務局へお申込下さい。後になれば満室となってしまいますから。
試合については、棒・杖の部外競技は、専門の講習を受け、審査に合格した者だけが審判をするようになっています。これからも本部の巡回講習会で皆さんの地方を私が回りますので、必ず1級審判資格を取得して下さい。無資格の者が審判をすることはできませんので。 また、スポチャンクラブ対抗戦は合戦を導入しました。3人一組で320cmルールを良く理解していて成功でした。優勝は千葉、2位はエジプトでしたね。来年度少年少女選手権大会や全日本選手権大会でもクラブ対抗戦を導入致しますので、皆さんのご参加をお待ち申し上げます。 部内競技(小太刀・長剣フリー・二刀)の長剣フリーは、チャンピオンを決定するための共通得物です。長剣フリーはスピードが速く、私は以前に「スピードとタイミングの祭典」と言うポスターを作ったことがありましたが、正にその部門に相応しく、激しい攻防が終始見られました。 打突競技の勝負は、統計を取りますと平均15秒くらいで決します。延長になることは少ないです。早い場合は3秒くらいで決まります。スピードがある分、審判も選手自身もどっちが早いのか戸惑う場合も多くあります。しかし面を打たれた選手が挙手する場面は少ないでしょう。以前、「足打ちが世界を制する」と本に書きましたが、大きな「おつり」(面打ち)を貰ってしまったら、審判が勝ち名乗りを上げてくれても、それは真の勝利者とは言えないでしょう。如何なる場合でも面を打たれると言うことは、情けないと思わなければなりません。「護身道」という根幹を考えれば大変大事な事です。指導手順でこのような面を無視した指導者がいるならば、それは間違っています。足を狙う時、300%面が来ると思わなければなりません。「後打ち」と「若干遅れてくる打突」とは違います。「後打ち」は、明らかに後から出た打突のことで、「若干遅れてくる打突」はほぼ時間差少ない相打ちと言えます。技の完成とは無傷を言います。「後打ち」と言へどもそれを避ける練習をしないと「真の勝利者」とは言えません。私自身は面を打たれれば、審判が旗を上げなくとも心の中では「負けたなぁ」と思っています。審判の旗はいざ知らず、武士道の心では負けているのです。ChampionとVictorとは違うのです。「心の勝利者」を希求する求道者となれ!と言いたいですね。 今大会では、打突部門世界チャンピオンとなった永井選手は素晴らしいVictorです。また、4年連続基本動作チャンピオンの野村選手は、記録も記憶にも残り、皆さんも目標として励んで貰いたいと思います。